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キーワード小説「空」「水」「鏡」 後記

 キーワード小説の原点はAWsがまだその前身のサークルだったころ、とある世界設定を用意した時にメンバー同士意見が対立し、「どうせならそれぞれ書いてみたら?」と提案したところ、非常に興味深い作品が二作生まれた、という経験です。同じ原点から各々の持ち味を生かして作れば全く違った面白い作品が生み出される、ということではじまった企画なわけです。今回はその点少し雑で、単に三つのキーワードを用意しただけという手抜きっぷり、おまけに単語。
 とはいえ結果としては前回よりいい結果に終わったかなと思ってはいます。とはいえ、これを見ているほとんどの方は前回を知らないんですけどね。

 

 さて、改めて作品を見返してみましょう。

 

『鏡の空と雨の夜』(メリーさんのアモル)
 まずは私自身の作品です。自分の作品に自分で解説をいれるほどやってて複雑な感情になることもないので、簡単に触れるだけにとどめますが。ってかあとがきで語ってますしね。
 私の得意分野である神話を絡めた現代伝奇風にまとまっている作品です。少し空要素が薄いのが個人的に気になっているところです。すべては心情描写を十分に描き切れなかった自分の力不足が原因です。と、これ以上蛇足を続けると結局長々と語ることになりそうですのでこの辺で辞めておきます。

 

『環礁事件』(tipa08)
 続きまして、tipa08の作品です。全体的にショートショート好き、かつミリタリー好きの彼らしい作品に仕上がっています。
 ただ、実際に提出されてきたとき、恐ろしい数の表記ゆれや誤字、文法のミス等が散見されたため、その辺がまだまだ不安ですが。今上がっているこの本文もちゃんとすべてを修正できているか不安です。
 また、彼は水上機がとても好きで、空と水というキーワードを聞いたとき、即座に飛行艇を使うプランを考えてプロットを練り始めていました、実際に完成した順番はともかく、取り掛かりは一番早かったように思います。こちらの作品でも鏡は不思議アイテムとしての登場です。鏡には不思議アイテムの定番ですし、当然といえば当然かもしれませんが。

 

『天国』(有朱)
 最後に有朱の作品です。彼らしい独自の雰囲気を持った作品に仕上がっていますね。この作品については私が細かくあれこれ説明するより実際に読んで感じてもらったほうがいいと私は感じるのであえて多くは語りません。

 

 それでは、またどこかの世界の欠片で。(文責・メリーさんのアモル)