A-AWsベーシック 特殊ルール:高速空間戦闘

 

 

   特殊ルールとは
   高速空間戦闘とは
   高速空間戦闘の特徴
   戦闘の流れ
   母艦
   ミサイルカスタマイズ
   追加成功要素一覧

 

 

特殊ルールとは      

 

 GMが任意に使用の有無を選択出来るルールである。極めて小規模なサプリメント、アドバンストルールだと考えれば良い

 

 

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高速空間戦闘とは      

 

 アドバンストルール「新宇宙歴」の再現に先駆けて作成する特殊ルールである。
 本ルールを採用することで宇宙空間や空中のような3次元空間で高速で移動し戦闘することを想定したルール。
 逆に高速で移動することのない宇宙艦船のみで戦闘する場合はこのルールは用いない。
 
 また、本ルールがゲーム『絢爛舞踏祭』からの着想である事をここに明記しておく。

 

 

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高速空間戦闘の特徴      

 

 高速で3次元空間を移動するユニットに対して同じく高速で3次元空間を移動するユニットが攻撃する時、多くの場合、その座標に意味はない。
 重要なのは相対的な彼我の速度と機動性、そして上下の関係性である。
 本戦闘ルールでは「イニシアチブ」と「移動」を廃し、「加減速」「機動性」「昇降能力」「追尾攻撃」を追加する。また、基本的に「近接攻撃」も使わない。
 特殊ルールのうち「範囲攻撃」「間接攻撃」は併用できない。
 陸上の戦闘とは大きく仕様が異なるため、ビークルの取得をレギュレーションで義務付ける、ビークルをGMが支給する、などの方法でビークルを使用することを推奨する。


※陸上でも3次元空間でも戦闘可能なビークルを使いたい場合

 GMは「空間戦闘用データ」の作成を許可しても良い。
空間戦闘用データは、通常のデータの「移動」と「イニシアチブ」のレベルを「加減速」「機動性」「昇降能力」へ、「遠隔攻撃」「範囲攻撃」「間接攻撃」のレベルを「追尾攻撃」へ、それぞれ割り振り直して作成する。(「遠隔攻撃」はそのまま使用することも可能なので全てを割り振り直す必要がないことに注意)

 

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戦闘の流れ      

 

   初期位置決定

   メインフェイズ

   マニューバアクション

   アタックアクション

   ミサイルフェイズ

   ミサイルの例

 

初期位置決定

 各ユニットはマニューバと呼ばれる3つの値を持つ。「速度」「機動」「深度/高度」である。この三つの値が事実上の各ユニットの座標を示す。また、マニューバはマイナスの値を取ることもある。
 戦闘開始時、状況に合わせてこのマニューバを決める。母艦から出撃する場合、初期値は母艦の持つマニューバと等しい。移動中に会敵した場合は、その状況に合わせて決定する。

 

メインフェイズ

  メインフェイズはマニューバアクションとアタックアクションにより構成される。速度が速い順に行動する。

 

マニューバアクション

 マニューバアクションでは「加速(速度+)」「減速(速度-)」「高機動(機動+)」「低機動(機動-)」「上昇/浮上(高度/深度+)」「下降/潜航(高度/深度-)」「追尾」「ロール」「現マニューバを維持」のアクションを取ることができる。
 このうち、「加速」から「下降/潜航」までを特にマニューバコマンドと呼ぶ。

 

マニューバコマンドを実行した場合2d6を振り、その値から、自身の対応する戦闘ステータス分まで増減させて良い。その結果だけ、自身のマニューバを操作する。
 「追尾」を選択した場合、追尾対象を決める。追尾対象のマニューバのうち一つと自身のマニューバを一致させて良い。ただし、12+対応戦闘ステータスを超えてマニューバを増加させることは出来ない(この場合「追尾」事態を実行できない)
 「ロール」を選択した場合、自身にロール状態を付与する、既にロール状態の場合、ロール状態を解除する。ロール状態については後述する。
 「現マニューバを維持」を選択した場合、マニューバは変化しない。

 

※マルチマニューバ

 マニューバコマンドを実行時、マニューバコマンドを二つ選び、マルチマニューバを宣言しても良い。 この時、各マニューバコマンドを実行するときのダイスの数は1つずつとなる。
 また、対象の二つのマニューバが6+対応戦闘ステータス以内であれば、「追尾」においてもマルチマニューバを宣言しても良い。

 

※ロール状態

 ロール状態になった時、昇降能力と機動性のどちらかを0にする代わりに、もう片方にその値を加算する。

 

アタックアクション

アタックアクションには「近接攻撃」「遠隔攻撃」「追尾攻撃」の三種類が存在する。

 

「近接攻撃」はマニューバが一致している相手にのみ使用でき、「近接攻撃」の戦闘ステータス分のダメージを与える。
「遠隔攻撃」はマニューバが一つでも一致していれば使用でき、「遠隔攻撃」の戦闘ステータスから対象の「防御」の値だけ減じた分のダメージを与える。
「追尾攻撃」は現在の自身のマニューバにミサイルを発射する。以降はミサイルフェイズで稼働する。ミサイルは「追尾攻撃」の戦闘ステータスだけ発射できる。

 

ミサイルフェイズ

 全員のメインフェイズが終了した時点で、ミサイルフェイズが開始する。
 ミサイルフェイズでは速度が速い順に行動する。

 

マニューバ

 ミサイルは最も近くの対象に近づくようにマニューバコマンド及びマルチマニューバ実行する。マニューバのためのダイスはプレイヤーが振る。
 ミサイルは各マニューバの戦闘ステータスを「5」もっている。

 

命中

 ミサイルのマニューバが敵のマニューバ二つと一致した場合、ミサイルは命中する。対象に2D6のダメージを与える。

 

※近接信管

 プレイヤーは望むならマニューバが一つ一致した時点で近接信管を作動させても良い。近接信管を作動させた場合、2d6から対象の「防御」分減じたダメージを与える。

 

推力切れ

 ミサイルは所定の射程距離を超えると推力を失い無力化する。
 基本的なミサイルの射程距離は3である。
 よって、3回目のミサイルフェイズ終了時にミサイルが以前存在している場合、そのミサイルは推力切れを起こしたものとしてフィールドから除外される。

 

※ミサイル迎撃

 ミサイルは遠隔攻撃の対象となる。ミサイルの「防御」は2である。ブースト効果は使用できないが、射程距離を1減らす代わりに+1d6できる。

 

戦闘終了

 メインフェイズとミサイルフェイズを繰り返し、勝利条件を満たした側が勝利となり戦闘が終了する。

 

※逃走

 各ユニットは母艦と二つ以上マニューバが一致していれば、母艦に戻ることが出来る。
 また、あらゆる敵ユニットとマニューバが一つも一致しておらず、かつ、二つ以上のマニューバがあらゆる敵から見て二倍以上離れている場合、逃走することが出来る。

 

 

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母艦      

 

 逃走のルールに記述されている通り、フィールド上に母艦が存在する場合、各ユニットは母艦に帰還することができる。

 母艦への帰還はアクションフェイズの後に行う事が可能。

 母艦に帰還すると、追尾攻撃の使用可能回数を最大まで回復し、以降、自分のターンが回ってくるたびに母艦の持つ「回復」の戦闘ステータスだけ回復出来る。ビークルの搭乗者が「回復」を持つならそれを使っても良い。また、母艦に修理要員として「回復」を持つユニットが止まっているなら、やはり「回復」を使うことができる。

 母艦から戦闘フィールドに戻るには、自分の出番で「出撃」をすると良い。次の出番から、母艦のマニューバを自身の配置として戦闘フィールドに戻ることが出来る。

 

 回復の他に母艦が可能な行動はGMがシナリオに合わせてビークルルールに則って作成して決定して良い。ただし、母艦は以下の特徴を持つ

 

・基本的に母艦は戦闘機ほどの高速戦闘能力は持たないため、マニューバには1d6しか使用できない。(マルチマニューバも使用不能)

・砲による長い射程を持つため、味方ユニットの観測データを用いて長射程高威力の「支援砲撃」をアタックフェイズに使用できる。「支援砲撃」は味方ユニットと一つ以上マニューバの一致している敵に対し実行できる。「遠隔攻撃」の処理に従って攻撃を行い、「防御」による減算を行ったの地に、ダメージを二倍にする

・母艦ユニットは「追尾攻撃」の二倍の数のミサイルを持つ

・母艦ユニットはアタックフェイズに「撹乱膜」を使用できる。次にその母艦ユニットの手番になるまて、母艦ユニットは遠隔攻撃によるダメージを受けない

 

 プレイヤーが母艦ユニットとなりたい場合は、GMと相談すること。

 

 

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ミサイルカスタマイズ      

 

 ミサイルは速度:5、機動性:5、昇降能力:5、防御:2、射程距離:3の戦闘ステータスを持つレベル20のユニットである。
 GMが望むならこの値を操作しても良いし、許可するならプレイヤーが自身の装備するミサイルを独自のものにしても良い。
 事実、実際の戦場には射程は長短、誘導性能の良し悪し、威力の高低など、様々な違いがある。ミサイルカスタマイズはこれを再現するためのシステムである。ただし、煩雑になるためあくまでGMが許可した場合にのみ使用すること。

 

その他の戦闘ステータス

 望むならミサイルは上記5つに加え他の戦闘ステータスを設定しても良い。以下に、それぞれの戦闘ステータスを設定した場合の効果を示す。

 

近接攻撃

 命中時のダメージをこの値分加算して良い

 

遠隔攻撃

 マニューバ後、遠隔攻撃が可能な状態であれば遠隔攻撃を行なって良い。またこの戦闘ステータスを保持しているミサイルは命中を行わなくても良い

 

追尾攻撃

 マニューバ後、追尾攻撃を行なって良い。「追尾攻撃」の戦闘ステータスだけ発射できる。

 

ミサイルの例

ミサイルの名称
戦闘ステータス:値、戦闘ステータス:値
解説

 

長距離ミサイル
速度:3、機動性:3、昇降能力:3、防御:2、射程距離:9
誘導性能が落ちたかわりに射程距離が向上したモデル

 

短ミサイル
速度:5、機動性:5、昇降能力:5、射程距離:2、近接攻撃:3
射程距離が短くなった代わりに火力が向上したモデル

 

マイン
射程距離:10、近接攻撃:10
一切の誘導性能を持たない代わりに長時間、そのマニューバに留まり高いダメージを与える機雷

 

レーザービット
速度:2、機動性:2、昇降能力:2、防御:4、射程距離:5、遠隔攻撃:5
独立して稼働し、敵機を攻撃する特殊なミサイル

 

ミサイル母機
速度:2、機動性:2、昇降能力:2、防御:4、射程距離:5、追尾攻撃:5
5ターンの間、敵に向かって移動しつつ、さらにミサイルを放つ特殊なミサイル

 

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追加成功要素一覧      

 

追尾攻撃

ミサイルや魚雷といった追尾する武器ために使用するカテゴリ。

 

[追尾攻撃-武器] 追尾攻撃
追尾する攻撃を放つ武器を装備していることを示す成功要素

 

[追尾攻撃-部位] 追尾攻撃
追尾する攻撃を放つ部位を持つ事を示す成功要素

 

[追尾攻撃-能力] 追尾攻撃
追尾する攻撃を放つ能力を持つ事を示す成功要素

 

加減速

加速と減速を行う成功。

 

[機械による推進力] 加減速
エンジンやプロペラ推進力により加速し逆噴射により減速する成功要素

 

[自然エネルギー受容による推進力] 加減速
太陽風などの自然のエネルギーを利用し加速し、自然のエネルギーを利用して減速する成功要素

 

[部位による推進力] 加減速
加速や減速を行う部位を持つ

 

機動性

機敏な動きや激しい動き、複雑な動きの成功要素

 

[コンバットマニューバ] 機動性
戦闘用の特殊なマニューバの成功要素

 

[機動性部品] 機動性
補助翼エルロン方向舵ラダーなどの機動性確保のための部品

 

[機動性部位] 機動性
機動性を確保するための部位

 

昇降機能

高度や深度を変化させるためのカテゴリ

 

[バラスト] 昇降機能
高度を下げる、深度を下げるために搭載する重りのこと。ここでは飛行船のガスなど上昇に使うものも含む

 

[昇降部品] 昇降機能
昇降舵エレベータ上下傾きトリムのように上昇下降浮上潜航を行うための部品

 

[昇降部位] 昇降機能
昇降を行うための部位

 

 

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